当時、産後一ヶ月だった私。
買いたい車さえ決まっていれば、ディーラーに行かずともオンラインで車は買えるのではないか?そう思い立ち、結果、オンラインのみで商談、購入に至った経験をシェアします。
私がオンライン商談で車を購入したいと思ったきっかけは、出産のため夫婦共々里帰り中だったため。それまで車を所持していなかった我が家。子供の急な病気等に備えて車を購入するのは必須でした。ところがライフイベントとはバタつくもので、車探しを初めたのは産後…。しかも始めてみると県外で新車購入するのは色々と面倒なことがわかり…。となれば遠く離れた自宅近くのディーラーで買うには、オンラインのみ!ということでオンライン商談に至ったわけです。
結果的には、オンライン商談後、即発注、自宅に戻ったら納車、というスケジュールで進めることが出来ました。結論から言って、オンライン商談は「十分あり!」です。
オンライン商談ってできないのかな?と検討しているみなさまの参考になれば幸いです。
さて、購入までのステップは以下の通り。
① 里帰り先で車探しをする。
② 自宅近くのディーラーとコンタクトをとる。
③ 自宅近くのディーラーとオンライン商談をする。
④ 里帰り先で試乗する。
⑤ 自宅近くのディーラーと最終商談。
⑥ 自宅に戻り、ディーラーにて書面手続き、支払い、納車。
① 里帰り先で車探しをする。
手始めに、里帰り先で2社のディーラーに行きました。そして県外の自宅用に車の購入を考えている旨を伝えたところ、不可能ではないが、余計に費用がかかってしまうため、自宅近くのディーラーで買うことを勧められました。
ディーラーはほとんどの場合、都道府県をまたげば別会社となっているため、売り上げはもちろん在庫等も共有されていないよう。もし里帰り先で購入すれば、その車を自宅まで輸送することになり、その費用が3〜5万円とのこと。
ただ私たちは納車が早いことも優先事項だったため、展示品を購入して輸送、という選択も考えましたが、やはり展示品はオプション内容で無駄があり見送りました。もし展示品の車が気に入って、展示品プライスということで安く抑えられるなら、輸送費がかかっても買うのはアリかもしれません。
ただし輸送費の点だけでなく、ナンバープレートなど、その他購入にかかる諸手続きの点でも手間が煩雑になるとのことで、自宅近くでの購入を勧められました。
② 自宅近くのディーラーとコンタクトをとる。
里帰り先での購入が難しいことがわかり、自宅近くの二つのディーラーでの購入を検討し始めました。ただし自宅にはまだ買える予定はなかったので、オンラインで商談できることが第一条件でした。
一つ目のディーラーについて。これが少し特殊なのですが、トヨタホームで新居を購入した我が家。その担当の方に車購入の相談をしたところ、関連会社のディーラーを紹介してくださることに。その際に、オンラインで商談したいことも伝えてもらっていました。結果、このディーラーからはオンライン商談可能との回答をもらいました。
もう一つのディーラーには、自分で電話でオンライン商談可能か尋ねたところ、二つ返事で「オンライン商談はやっておりません」との回答でした。前例はないどころか、検討もしたことのないような口調でした。
これだけ読むと、オンライン商談を了承した一つ目のディーラーは、紹介だったから可能だったように見えるのですが、実際に商談後、このディーラーの方とお話しすると、コロナ渦で、オンライン商談の対応も検討はされていたとのこと。ですので、オンラインでの商談を対応してくれるかは、ディーラーによるところが大きい、という印象を受けました。
③ 自宅近くのディーラーとオンライン商談をする。
オンライン商談をすることになったディーラーとは、最初は電話で、その後メールも合わせてやり取りをしました。オンライン商談はZoomで行われました。商談日に間に合うように紙のパンフレットも送付いただきましたが、商談の日程をこちらが早めに設定をお願いしたために間に合いませんでした。
さて肝心の商談ですが、こちらからはすでに車種は指定していたため(ルーミー)、オプションを一つ一つ説明してもらい、つけるか否かを答えていきました。そして商談後に、内容を反映した見積もりをPDFでメールで送付、という流れでした。
商談の際は、紙パンフレットが間に合わず、PDF版を画面シェアしてくれましたが、中々開かなかったりと、オンラインならではの問題は数点ありました。ただこれは慣れの問題と思いますし、これが初めてのオンライン商談だったとのこと。当時は少し不満も残りましたが、今思い返せば許容の範囲と思います。
④ 里帰り先で試乗する。
車の購入に欠かせないのが試乗。ただこれは全国どこのディーラーでも可能なので、里帰り先で行いました。(余談ですが、出産前後で車の購入を検討されている方は、いつ試乗するか(できるか)を考えておくと良いです。少なくとも出産の前後一ヶ月は難しいと予想されるので…。)
さて試乗をさせてもらったディーラーの方には、最初から県外で購入予定であることを伝えましたが、快く試乗させてくれました。営業担当の方もセールストークもされませんし、むしろオプションについて少し話した際には、「みなさん、つけませんよ」とか率直な意見が聞けたりとむしろメリットに感じました。
⑤ 自宅近くのディーラーと最終商談。
さて試乗も終わり、最終商談することに。悩んでいたオプションを最終決定すること、そして気になる値引き交渉も残っています。
オプションでわからない点は自分でネット検索したり、電話やメールで担当者に確認できたので、オンラインの不便さは感じませんでした。仕事や子育てをしていると、店舗に行く時間や、電話をかけるのが難しいこともしばしば。その点、メールで質問のやり取りは時間を選ばず、また備忘としても残るので便利でした。対面であっても、最初の商談時に全ての疑問点が解消されるわけではなく、何れにせよ店舗を再訪するか電話することになると思うので、オンライン特有のデメリットはオプション選びにおいてはありませんでした。
そして気になる値引き交渉。結論から言って、こちらもオンラインでのデメリットは感じませんでした。初回のオンライン商談の後、PDFの見積書が送られてきましたが、そこにはすでに値引き額が記載されていました。最終のオンライン商談の際に、その値引き額をさらに交渉できるか担当の方に聞いたところ、「上司と相談してきます」と言ってオンラインの画面から退席、しばらくすると上司の方と一緒に戻ってこられました。そして上司の方から値引きについて、これ以上は難しい旨の説明がありました。こちらもそれで納得できたため、商談成立に至りました。
値引き交渉ですが、オンラインでも画面で相手の顔が見えることで臨場感もあり、感覚は対面とあまり変わりませんでした。
私の独断ではありますが、値引き交渉というのは、お互い相手の雰囲気を読みながら行うものだと思います。電話だと表情等見えず落ち着かない部分がありますが、Zoom等なら相手の表情は見えますし、誠意等も対面さながらに感じ取ることはできたので、オンラインが不利に働く、という印象は持ちませんでした。
さて商談が完了した時点で、書類に押印やサインもしていなければ、支払いも一円もしていません。ですが、ここまでで発注可能とのこと。対面で新車購入していないのでわかりませんが、「車の発注自体は、押印等無しでもできるんです」とお店の方もおっしゃられていたので、オンラインだから可能だった、というわけではないと思われます。私の希望車種(ルーミー)は、在庫が全くなく、受注生産状態だったので、早く発注をかけられるのは大変ありがたかったです。
⑥ 自宅に戻った後、ディーラーにて書面手続き、支払い、納車。
商談も終わり、車は発注済み。では納車まで一切店舗には行かなくて良いのか?
答えはノーです。ナンバープレート等の諸手続きを進めるには、押印等の書面手続きが必要でした。車の製造もさることながら、意外と時間を要するというのが、車庫証明や車の登録等の諸手続きだそう。しかもこれらには押印やらサインといった書面手続きが必要となるので、商談後、なるべく早い段階でお店に出向く必要がありました。私は里帰り先から戻る予定にもなっていたので、オンライン商談から約1週間後にお店に行きました。10種類ほどの書類に押印等したわけですが、この作業をリモートでできるのか…。書類を郵送で送ってもらって、Zoomで説明してもらいながら押印。できなくはないと思いますので、お店に相談してみる価値はあります。
さて書面手続きが完了したら、そこから1週間以内に支払いを完了する必要がありました。
支払いも終わればあとは納車を待つのみです。(ただし、車検証が発行されたら自動車保険の手続きも忘れずに!)
タイムラインは以下の通り。
6月20日 初回オンライン商談
7月6日 最終オンライン商談
7月8日 発注
7月14日 店舗にて書面手続き
8月5日 車検証 入手
8月9日 納車
私は初回のオンラインの後、悩む時間が長めでしたが、一ヶ月ちょっとで商談から納車まで完了できるスケジュールでした。
オンライン商談での新車購入、1番のハードルは、買う予定のディーラーが、オンラインで商談することに前向きかどうか。一般の企業であればミーティング等のオンライン化は随分と進んだと思いますが、車の販売店はまだまだ対面が常識のお店が多いはず。でも考えてみれば十分可能なことなので、ディーラーに問い合わせの際、オンラインで商談したい理由、そして買う意欲が高いことを伝えれば、ディーラー側も対応してくれる可能性はあると思います。
ホンダがオンライン販売を2021年10月から始めたとのこと。それほど新車購入はオンラインでも可能だということだと思います。
今回の記事が、新車を買いたいけど、店舗に行く時間がない、手間を省きたい、と考えている方の参考になれば幸いです。