留学を考える人にとって大きな疑問の一つが、
「留学したら、英語が話せるようになるか」
私は4年ほどニューヨークで働いていたのですが、
その間、アメリカの大学に進学した日本人に何人も出会いました。
その率直な印象は、
「ペラペラな人があまり、というかほぼいない…。」
私が勤務していたのは、現地法人の投資会社。
日本の大手企業が親会社で、優秀な人は多い(はず)。
投資業務、事務系に大きく分かれていて、
どちらにもアメリカの大学を卒業した人が複数いました。
でも正直なところ、多分アメリカの大学を卒業したのかな?と予想しつつも、
「日本の大学でした」と言われたら、そうか、と納得してしまうレベル。
ちなみに帰国子女も何人もいましたが、はっきり言ってペラペラな人は皆無でした。
その衝撃といったら…
そんな私はというと、日本で生まれ育ち、留学経験は1ヶ月のダンス留学のみ。
それでも27歳で渡米しインターンを経験、その後、現地投資会社に就職。
(ちなみに渡米前のTOEICは860点)
私自身、幼い頃から留学に憧れ続けるも、結局は社会人になって渡米した身。
留学経験者の英語力には興味津々でした。
ところが出会った留学経験者たちの英語力の低さに驚愕。
と同時に「留学なしでも英語は身につけられる」と自身を持ちました。
英語習得のための留学は不要と確信しました。
ただ一方で、留学していたらと考えることがあります。
語学とは別に、留学でしか得られないものがあるのも事実。
ということで今日の記事では、
留学せずに英語を習得する方法 を中心に、
「留学しなかった」私が考える留学のメリットについて、お伝えしていきます。
英語が話せるようになるのに、留学が不要な理由
英語を話せるようになるために必要なものは、「環境」
ここで言う「環境」とは、英語漬けの日々のこと。
え、それなら留学って最高の環境なのでは?と思いますよね。
もちろん留学すれば、授業は英語、教科書も英語。
街を歩けば、どこも英語のみ。
では英語で会話する頻度はどうでしょうか。
毎日ネイティブと、他愛もない会話を交わすでしょうか。
ネイティブと会話をするって、実は想像以上にハードルが高いこと。
想像してみてください。
あなたの英語力と同等の外国人の方が近くにいて、
その方と、日本人の他の友達同様に、他愛もない会話を続けられますか?
会話、特に日常会話って、テンポが重要。
ということは、流暢でないと実は難しい。
留学生なら、勉強に追われる生活の中で、
そのレベルに達するまで、毎日毎日誰かに話しかける努力が不可欠。
はっきり言って、これを続けるのってメンタルが強くないと難しい。
私自身、留学ではないものの、
アメリカで働いたり、ネイティブのみのスクールに通う経験の中で、
ネイティブと会話すること、そもそも話し相手を見つけることの難しさを痛感しました。
もし英語の習得のために英語圏に行こうと思うなら、
まずは日本で英語漬けの環境を作ることをお勧めします。
日本でも海外にいるかのような毎日を
日本で英語漬けの日々なんて送れないと思っていますか?
実は意外と簡単です。
私はこれをしていたおかげで、英語力アップにつながり、
インターンシップの英語面接も突破、
27歳で渡米した時も、現地で大きなショックを受けることなく、
スムーズにアメリカでの生活に馴染むこともできました。
アメリカから帰国後の今も、英語力維持に役立っています。
では早速、その具体的な方法をいくつかご紹介!
・英語でYoutube、テレビを見る
これは実践している方も多い方法かと。
ポイントは、日本語の視聴はできるだけしないこと。
「英語に触れる機会を増やす」のではなくて、「英語のみの生活にする」ことが目的。
日常生活で嫌でも日本語には触れるはずなので、
せめて積極的に日本語に触れに行くのは避け流のがベター。
・英語で本、新聞を読む
これも同上。
日本語の雑誌なども極力読まないほうが効果あり。読むなら英語で読みましょう。
・電子機器の言語設定を英語にする
スマホの言語設定を英語にしてみましょう。
最初はストレスになるかもしれませんが、
もし海外に行けばそんなことよりはるかに面倒なことを
英語で対処する必要があります(病院など)。
スマホぐらい英語で操作できないと、
海外で日常生活は送れないと思ってやってみましょう。
・英語でネット検索、ネットサーフィンする
これは一番面倒だけど、収穫も多いもの。
日本で生活しているので不便に感じることも多いと思うのですが、
一日一回でもいいので英語で検索してみてください。
留学などの海外情報、海外の映画、人物、レシピなんかは、
英語で検索した方が圧倒的に情報量が多いです。
文字入力のデフォルトを英数字にするくらいになれば最高。
・オンライン英会話
一番使えるのがこれ。
相手に煙たがられることなく(←ここ重要)、ネイティブと話せる貴重な場所。
海外に行っても、下手な英語の相手をしてくれる人なんていないのが現実。
留学費用を考えたら、とんでもなく低コストです。
最初のうちは、とにかく話すのが目的なので、とにかく安いので挑戦すればOK。
ネイティブ講師がいいとか、もっとハイレベルなものを求めるのであれば、
更に高いレッスン料のものを試すのがオススメです。
ちなみに私がビジネス英会話で使ったのはビズメイツ。
講師陣がプロフェッショナル。
レジュメ準備から英語面接対策まで、
これなしでの成功はなかったと断言できるクオリティです。
とにかくネイティブと話す機会が持てるのは、海外行くより断然オンライン英会話。
昔と違って安価なものも多いので、まずは一度トライすることをお勧めします。
〜私が「日本で英語漬け」を始めたきっかけ〜
私は19歳でニューヨークに1ヶ月滞在し、泣く泣く帰国。
ニューヨークに移住したいと思うも、そう簡単に実現できるはずもなく。
日本の生活がとにかく嫌で、日本にいながら海外にいるかのように生活できないかと、
普段の生活にできる限り英語を取り込もうとしたのがきっかけでした。
それからは休み休みですがが継続。
その甲斐あって、留学経験なしにも関わらず、
ニューヨークの法律事務所でのインターンポジションをゲット。
現地で就職し、アメリカ人上司と仕事をするほどの英語力を手に入れることができました。
先にお伝えしておくと、
生活を英語漬けにすると、疲れます。
日本語に逃げたくなる。
でも絶対に逃げないで。
海外にいたら逃げられないません。
ただ逃げない。
それだけで日本にいながら留学体験が可能になる。
逃げたいと思うほどになれば、むしろ英語漬けに成功している証拠。
あともう少しだけ、続けてみてください。
必ず英語に囲まれた生活が、苦にならない日がやってきます。
あなたが大学生なら、学校とバイト以外の時間を英語漬けにすれば、
相当な時間を英語で過ごせます。
あなたが社会人でも、
1日に20分でもオンライン英会話が出来れば、その効果は絶大。
考えてみてください。
日本語でそんなに会話をぶっ続けでしますか?
海外旅行の経験のある人はわかるかと思うのですが、
海外から帰ってくると、その気分や余韻が残っていることがありますよね。
その状態をどれだけ持続させられるかがポイントです。
いかに自分が海外に住んでいるかのように脳を騙せるか。
英語漬けの日々は、留学よりもずっと低コストで、「日本で」手に入るもの。
ぜひぜひお試しください。
留学で得られるものとは
社会人になってアメリカインターンをした私ですが、
留学に挑戦していたら、と思うことがあります。
私が留学でしたかったことは、
・自分のバックグラウンドを広げる
・ハイレベルな英語を身につける
・仕事に繋がる勉強をする
私が留学に興味を持ったのは、日本人以外の自分を持ちたかったから。
他の文化に身を置くことで、日本では知ることの無かった世界に触れ、
自分の視野を広げてみたかったから。
もし日本以外のバックグラウンドを広げたいなら、
それは海外に長期的に「住む」ことでしか身につかないものだと思うから、
「留学」は有効だと思うのです。
そしてできるなら若いうち、例えば学生のうちに経験することをお勧めします。
なぜなら…
私は27歳で渡米し、4年ほどニューヨークに住みました。
アメリカ人と仕事をし、現地スクールで勉強し、どっぷりアメリカを経験。
その経験は私に大きく影響を与えていますが、一つ思うことが。
渡米時に私はすでに「出来上がりすぎていた」ということ。
27歳で渡米し、いろんな経験をしたけれど、
その時には大人になりすぎていた、と感じるのです。
新しい物事へ、「反応する」のではなく、「対処」できてしまう。
もっと若く無知であれば、「困難」として向き合い、挑戦し、
新たな自分の一部として取り入れることができたのに。
だから「自分」を広げるのが目的なら、「若いうち」の留学が重要。
でも目的がそこじゃないなら若くある必要なんて全くなし。
必ずあなたの目的にあったタイミングで行ってください。
タイミングの見極め方を知りたい方は、以下の記事を参考にどうぞ。
留学したら英語が話せるようになるわけではありません。
そして日本でも英語の上達が十分可能であることに気づいてください。
現在私は外資系で働いていますが、英語ができる人の需要はまだまだあります。
そしてそのレベルの英語は、日本で十分身につけることが可能です。
ぜひ、「日本で英語漬け生活」お試しください。